02. Elena
デビュー直前に自身のバンド用に書かれた曲。女性ファッション雑誌『JJ』のトップ・モデルだった小川エレナへの憧れで作られた曲。デモ・テープの段階ではテンポの遅いバラッドだったが、軽快なものに変えられたという。今回は歌い直しのほか、コーラスやスキャットが追加されて角松自身“この曲の持つスウィートさを際立たせられた”という。また、エンディング部にどうしてもソプラノ・サックスを入れたくなったとの理由で、本田雅人によるソロが新たにダビングされた。その他、最初のイントロ部分に新たにピアノの音が加えられている。
05. YOKOHAMA Twilight Time
角松によれば、シングルを意識して作った曲で、見事にシングルに採用されたのが嬉しかったと記憶しているという。20周年の時にリリースされたシングル「心配 / YOKOHAMA Twilight Time」でオリジナルとほぼ同じミュージシャンで再レコーディングされたが、今回は当時のトラックに向かい合って、当時の空気感に寄り添いながら、今の歌唱力があったらどんなだったろうかということを想像しながら歌ったという。また当時、この曲の間奏をアコースティック・ギターでやるとサウンド・プロデューサーの志熊研三が言い出したので、所属事務所の社長だった藤田浩一に懇願して、トップダウンでサックス・ソロにしてもらい、自分の意見が通ったのが嬉しかったという。
06. City Nights
歌い直しのほか、コーラスが録り直されている。角松によれば、当時表現できなかった艶を出せたことで、この曲の本当の魅力を引き出せたのではないだろうかという。
07. Still I'm In Love With You
この曲はデビューを決めた想い出の曲でもあるので数回のリテイクおよび、リメイクを行ってきたが、オリジナル・トラックを使用した歌い直しは、1985年のバラード・ベスト『T's BALLAD』以来なので新鮮だったという。また、ずっとそうしたかったとの理由で、鈴木茂のバッキング・ギターが秀逸だったことから、今回はバランスがかなり上げられている。
08. Wave
オリジナル原盤では前曲から続けて収録されていた波音がカットされている。
≪ボーナス・トラック≫
09. Last Summer Station
初回生産限定盤にボーナス・トラックとして収録された、当時の未発表音源。この楽曲は角松が17歳だった頃に覚えたてのジャズ・コードを使い、ボサノヴァ風の曲に挑戦しようと試みたというもの。ストリングスやホーンも入り、レコーディングもすべて終了していたが、収録曲がすべて演奏時間が長く、この曲がアルバムに入ると収録時間が長くなりレコードの音質が悪くなるとの理由で外されていた。今回の収録に際し、新たにボーカルがレコーディングされた。